前期(2011年3月期)の事業環境は、中国をはじめとするアジア諸国の製造業が設備投資を積極的に実行した影響を受け、受注高が年度を通じて高い水準を維持しました。なかでも、これまで安価で豊富な労働力を背景に世界の工場としての地位を高めてきた中国の製造業において、生産コストの低減や品質向上を主眼とした自動化・省力化投資が増加したため、組み立て作業などを行う小型産業用ロボット向けの減速装置の需要が大きく増加しました。また、世界的に携帯端末や薄型テレビの需要が増加したため、半導体製造装置向けやフラットパネルディスプレイ製造装置向けのメカトロニクス製品及び減速装置の受注が良好に推移しました。
これらの結果、前連結会計年度の売上高は220億1百万円、営業利益は58億48百万円、当期純利益は29億51百万円となり、売上高、利益ともに過去最高額を更新することができました。
当期(2012年3月期)は、東日本大震災による甚大な被害が明らかになり、先行きに対する不透明感が急速に高まる中で始まりました。また、欧州における財政問題の深刻化や米国経済の停滞に加え、新興諸国の成長力鈍化が懸念され、世界経済に対する不安感も次第に高まりました。
こうしたなか、当社グループの事業環境は、期の序盤は中国をはじめとする新興諸国の旺盛な設備投資意欲に支えられ堅調に推移しましたが、夏場以降、主要用途全般に需要が軟調となっております。このように、当期の下半期は厳しい事業環境が予想されますが、グループの総力を挙げて受注の確保に努めてまいります。
なお、当期の連結業績は、売上高は198億円、営業利益は40億50百万円、当期純利益は22億円を見込んでおります。
下の図は、当社創業以来の売上高の推移と、それをけん引した主要用途の関係を表したものです。

当社グループの製品は、その多くが工作機械やロボットなどの生産財に組み込まれるものですので、短期の売上高は、国内外の設備投資動向によって大きな影響を受けます。しかしながら、中長期的には、世の中の技術革新とともに、新用途というけん引役を生み出し成長を遂げてまいりました。
このように当社グループは、設備投資動向による短期的な業績変動を免れないのが現実でありますが、経営の軸足を中長期的な企業価値の向上におき、“トータル・モーション・コントロール”を提供する技術・技能集団としての競争力の強化に傾注したいと考えております。
このため、日本・欧州・米国・中国で展開するグループ企業間の連携を一層強化し、販売・開発・生産の全ての面において国際化戦略を推進してまいります。
販売面では、世界共通または地域固有のニーズを的確にとらえ、最適な課題解決策をお客様へ提案することにより新市場、新用途の開拓を進めてまいります。開発面では、激しく変化する市場要求に対応できるよう、難易度の高い技術課題の克服と開発リードタイムの短縮に挑戦し、競争力の高い新製品を早期に投入できる体制の構築を進めてまいります。生産面では、他の追随を許さない技能の向上を図るとともに、さらなる生産性の改善、納期短縮、品質の向上に取り組んでまいります。
皆様におかれましても、引き続きご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
2012年2月13日
代表取締役会長 伊藤 光昌
代表取締役社長 涌本 晴雄
集計期間:2012年02月13日 ~
2012年02月19日