現在ページ

株主・投資家の皆様へ

業績の状況について

当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日)における当社グループの受注環境は、年の前半は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、世界規模で設備投資に慎重な姿勢が見られました。しかしながら、年の後半からは生産活動の正常化がいち早く進んだ中国を中心としたアジア市場で自動化投資が活発化したことに加え、データ需要急増に伴う半導体大手の大規模投資の加速により急速に改善しました。また、前年まで過剰となっていたお客様における当社製品の在庫調整が進展したことも、受注の底上げに寄与しました。これらにより、通期の連結受注高は前期比38.8%増加の416億75百万円となりました。

用途別の売上高の動向につきましては、産業用ロボット向けは、中国を中心とした自動化設備投資の回復に加え、EV向けのバッテリー生産工程でも産業用ロボットの導入が進んだことによる需要拡大が貢献し、売上高は増加しました。また、半導体製造装置向けは、第5世代通信(5G)の普及やIoTの進展などで設備投資意欲が旺盛だった影響から売上高は増加しました。一方、フラットパネルディスプレイ製造装置向けは、前年と同様に設備投資案件が乏しく売上高は低水準となりました。また、工作機械向け、車載用途等も、年の前半の受注低迷を受け、通期での売上高は減少しました。

損益面につきましては、お客様、お取引先、社員およびその家族の新型コロナウイルス感染防止対策を最優先しながら、厳しい事業環境下でも利益を出せるより筋肉質な体質の構築と、次に訪れる拡大期の備えに傾注してまいりました。その結果、売上高は減少したものの、営業利益は8億65百万円(前期は営業損失1億95百万円)となりました。また、営業利益の増加により、親会社株主に帰属する当期純利益は6億62百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失10億95百万円)となりました。

なお、製品群別の売上高は、減速装置が293億19百万円(前期比4.6%増)、メカトロニクス製品が77億14百万円(前期比18.4%減)で、売上高比率はそれぞれ79.2%、20.8%となりました。

中長期の企業価値向上を重視

下の図は、当社創業以来の売上高の推移と、それをけん引した主要用途の関係を表したものです。

売上高(単体)の推移 71年頃から工作機械、84年頃からロボット、93年頃から半導体製造装置、03年頃からフラットパネルディスプレイが成長の牽引役となって売上高を伸ばしてきた

当社グループの製品は、その多くがロボットや各種製造装置、工作機械などの生産財に組み込まれるものであり、短期的には、国内外の設備投資動向によって大きな影響を受けます。しかしながら、世の中の技術革新とともに、新用途という牽引役を生み出し成長を遂げてまいりました。
このように当社グループは、設備投資動向による短期的な業績変動を免れないのが現実でありますが、経営の軸足を中長期的な企業価値の向上におき、"トータル・モーション・コントロール"を提供する技術・技能集団としての競争力の強化に傾注したいと考えております。
このため、日本・欧州・米国・中国・韓国で展開するグループ企業間の連携を一層強化し、販売・開発・生産の全ての面において国際化戦略を推進してまいります。
品質面では、「品質改善・向上の取り組みは何事よりも優先する」という理念を明確にし、品質重視の経営を推進するとともに、日増しに国際化する市場に対し、高品質製品を安定的に供給できるグループ品質体制を強化してまいります。研究・開発面では、保有技術を高度に応用することで、より付加価値の高い製品を短期間に開発し、多様なお客様のニーズを適合した製品バリエーションを拡充してまいります。また、現行製品の競争力を飛躍的に向上させるべく、難度の高い開発テーマに挑み、コア技術のさらなる強化を進めてまいります。販売面では、成長著しいアジア市場を重点市場と位置付け、日本市場と一体となった営業戦略を実行し、課題解決力の強化と新製品の市場投入により、主要市場における競争力を引き上げてまいります。生産面では、他の追従を許さない技能の向上を図るとともに、さらなる品質、コスト競争力の向上、納期短縮に取り組んでまいります。

皆様におかれましても、引き続きご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

2021年5月14日
代表取締役会長 伊藤 光昌
代表取締役社長 長井 啓